https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB102220Q1A211C2000000
値動きが激しい方が値下がりしたときに口数を多く、値上がりしたときには少なく買うことができ、長期的に見て価格が上昇していれば資産を増やしやすいからだ。
ただ、高リスクの投信では例外もあるので気を付けたい。
リスクが高めの投信が有利
比較したのは、複数の資産に分散投資するバランス型の「のむラップ・ファンド」の普通型と積極型の2本。
普通型は国内外の株式と世界の不動産投資信託(REIT)といったリスク資産への投資比率を原則75%以内に収める一方、積極型は特に上限を設けていない。
両ファンドを10年前から合計元本が100万円になるよう定時定額積み立て投資をした試算が図Aだ。
2011年10月から21年9月まで毎月末に8333円ずつ購入した成果を、21年10月末時点で評価した。
普通型の評価額は149万円、積極型は171万円となり、リスクが大きい積極型の方が約22万円多いという結果になった。
「コツコツ」が報われないケースも
QUICKファンド・リスク「5以上」の投信には、新興国の株式に投資するタイプや通貨選択型が多く含まれる。
過去の金融ショックからの回復が鈍かったり、乱高下を繰り返しながら値下がりを続けたりしている投信は、いくらリスクを取ってコツコツ買い続けても成果は上がりにくい。
リスクの取り過ぎ、一部はマイナスに
リスクの取り過ぎが裏目に出たケースについて、個別ファンドでみてみよう。QFRが「4」の「netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」と、「5*」の「HSBC ブラジル オープン」を比べたのが図Cだ。
10年の積み立て投資(元本100万円)で前者の評価額が352万円になったのに対し、後者は74万円に目減りした。