https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77533440S1A111C2ENG000
相場の乱高下や中国政府による規制強化にもかかわらず、海外投資家は高収益を狙い中国市場に熱い視線を注いでいる。
元建てに信頼感
海外投資家は中国資産への投資を増やすのに、ニューヨークや香港市場に上場するアリババ集団や騰訊控股(テンセント)といった企業の株式などを積極的に買い入れてきた。
仏ソシエテ・ジェネラルのグレーターチャイナ(大中華圏)担当エコノミスト、ミシェル・ラム氏は、世界経済の混乱のなかにあっても人民元相場が崩れないことで「元建て資産に対する投資家の信頼感が高まった」とも指摘する。
外資規制が障壁
中国では個人投資家の短期売買が株式相場の変動率を高めていることから、政府関係者は市場を安定させる海外マネーの流入を歓迎している。
海外投資家による中国の株式や債券への投資が増えたもう一つの理由は、米JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど西側諸国の金融機関が、中国当局から現地の合弁会社を完全子会社化する承認を得たことだ。
一方で障壁も残る。その一つが30%という中国企業の外資規制だ。
証券会社や取引所のデータによると、上海市場に上場する大型株のうち少なくとも9社がこの上限にほぼ達しているという。
「海外の投資家が買いに走っていると知れば、国内投資家は先んじて買おうとする」。香港のファンドマネジャーはこうも指摘する。「中国では外国人はいつも最後はバスに乗り遅れる」

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