https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH04AAH0U1A800C2000000
――経営に乗り出した京都先端科学大(KUAS)の工学部新設では文部科学省の認可が遅れました。
「会社をゼロからつくり、世界ナンバーワンの総合モーターメーカーになった。
産業界は公平公正な競争原理が働いており、企業はどんどん改革を進められるが、大学は文部科学省が許認可権を握っている。
審査の過程では重箱の隅をつつくような質問をされて苦労した」
――大学改革で最大の障壁はなんですか。
「根強いブランド主義だ。
競争原理が働かない。友人の孫がKUASに入りたいと言ったら、親や祖父母がブランド校ではないと猛反対した。
本人も何をしたいのか定まっていない」
「新卒者を1万人採用してきたが、ブランド大と非ブランド大で能力に何の関係もない。
それなのに親はブランド大を目指して子どもを小学校から塾へ行かせ、夜遅くまで勉強させる。
大学に入る時はエネルギーを使い果たしている。これでは創造力もコミュニケーション能力も育たず、グローバルで通用しない」
「採用する企業側もブランド主義だ。
その方が安心だからだ。社会が求める学生を送り出す方向に、家庭も学生も企業も考えを変えるべきだ」

コメントをお書きください