西九州新幹線開業まで1年 沿線で開発や誘客活発 戸建て住宅・ホテル相次ぐ、通勤・夜間滞在に商機

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77363520Y1A101C2LXC000

 

22年秋に開業する新幹線の停車駅、新大村駅(長崎県大村市)。

約1キロメートル先にある長崎自動車道大村インターチェンジ近くで戸建て住宅の建設が相次いでいる。

「新幹線通勤も見据え、住宅を購入する人が増えている」。

住宅ローンを扱う地元金融機関は話す。

新大村駅は長崎駅まで新幹線で約15分で到着する見通し。

在来線の約3分の1となり、同市内にある長崎空港にも近い。

「新駅周辺の土地は10年前に比べ、坪単価が8割ほど上昇した」(同市職員)。

長崎県では数少ない人口増加が続く自治体となっている。

一方、嬉野温泉駅が新しくできる佐賀県嬉野市は「新幹線は終着駅(西九州新幹線の場合は長崎駅)がにぎわう傾向がある」(観光商工課の坂元賢治副課長)と気を引き締める。

駅前では米ホテル大手のマリオット・インターナショナルと積水ハウスが宿泊特化型ホテルを23年夏に開業する計画。

観光客が移動しやすいように、駅と温泉街を自動運転車で周遊する事業の実用化も25年度までに目指す。

諫早駅(長崎県諫早市)では駅ビルを新幹線仕様に建て替えた。同駅は島原鉄道も乗り入れており、雲仙温泉やキリシタン関連の史跡が多い島原市・南島原市への玄関口となる。