· 

【木挽町 鮨 石島】(新富町)

開店前のお店の外で色んなご案内を眺めていた。すると、お店前にいる自分の存在に気づいていただいたのか、なんとお店の方にお声をかけていただいた。事前予約はしていなかったものの、ラッキーな事になんと10分前予約でお店に入れてしまったのだ。

まずは汐っこ(シオッコ)。

カンパチの幼魚、子供です。

 

子供とは言え、全く侮れません。

いきなり、先頭打者ホームランのようなインパクトでめちゃくちゃ美味しかった。強めの締めで赤酢のシャリと相まって印象が強いです。

大間の鮪。

 

黒いダイヤと呼ばれる黒マグロ。通称本マグロと呼ばれます。

海温が冷たくなる秋から冬が旬で対馬海流、黒潮、親潮の3つの海流がぶつかる津軽海峡では、エサのプランクトンが豊富でふっくら脂がのった上質のマグロが一本釣りで獲れます。最高額は3億3360万円出そう。しかし、このコース価格で採算が取れるの!?

 

 

気仙沼の戻り鰹。

 

黒潮に乗って春に北上した鰹が親潮とぶつかって三陸沖で秋にはUターン、南下し始めます。この時に取れるのが戻り鰹でエサを食べてふっくらしているので脂がのってもっちりした味わいです。

平貝の貝柱。

 

間に海苔。塩と酢橘でいただきます。

鯵。

 

こちらも強めの締めで好みでした。

赤身漬け。

 

柚子が効いて上品な味わいだが、食べていくと生臭さが出てきたかなあ。

青森の生白魚。

 

シラスは駿河湾が有名ですがシラウオは青森県が水揚げ量日本一で小川原湖で獲れるそうだ。やはり苦味があるのでこれこそカボスをたっぷり絞って酸っぱく食べたかったな。

 

 

根室の雲丹。

 

赤潮が原因で北海道太平洋沿岸はサケやウニが大量死したニュースを先月、目にした。ウニの被害額はなんと46億円だそうだ。おかげで仕入れ値は3倍になっていると大将が話していた。

玉子焼。

 

芝海老のすり身が入っているそうだ。これ好きだなあ。

羽田沖の穴子の子供。

 

マアナゴは沖ノ鳥島の南方が産卵場所で孵化したノレソレが黒潮に乗り、半年かけて2000キロ北上して東京湾で稚魚に変わる。まさに東京湾で育った本場江戸前の穴子です。小さなノレソレの2000キロの旅を思って味わうべきであった。

今回は、ノープランで前日予約なしで正統派江戸前鮨である【木挽町 鮨 石島】を堪能出来るというラッキーだった。夜のコースを見ると厳選された素材と大将の本物の技術を思う存分堪能出来るコースであると容易に想像ができる。今回は、お昼のコースであったが、その片鱗を垣間見ることが出来た。行きそびれたイタリアンは次回の課題として取って置こう。

 

 ちなみに店名にもなっている木挽町(こびきちょう)は、慶長8年(1603年)に江戸城の修復工事のため、今の銀座の歌舞伎座あたりに全国から職人が集まって付けられた地名だとか。木挽とは、原木を建築に使用するための木材にする事だそう。

 

お店:【木挽町 鮨 石島】

03-6228-6539

東京都中央区銀座1-24-3

https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131301/13113849/