https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76648400U1A011C2EE9000/
世界的なインフレ加速で利上げを迫られる新興国が増え、景気や金融市場が不安定になる恐れも指摘した。
リスクの一つが住宅市場の変調だ。
ルクセンブルクやニュージーランド、トルコでは2019年末比の上昇率が15%を超えた。
反動で住宅価格が下落するリスクも高まっている。
今後3年間で5%の確率で起こる悪いシナリオでは、先進国の住宅価格の下落率は14%以上に達する。
新型コロナウイルス前(15~19年の平均)にはこの悪いシナリオで「6%以上」にとどまっていた。
新興国でも同じシナリオでの下落率はコロナ前の「15%以上」から「22%以上」に悪化した。
金融環境が特に厳しさを増すのが新興国だ。
市場が見込む新興国の2年先の政策金利は中央値で4.7%と、半年前の予想(3.3%)から大きく上昇した。
リーマン・ショックなど過去の金融危機は投資家の楽観論の広がりが急激な資産価格の調整を招いた面がある。
今のところ、市場は楽観論が優勢だが、IMFは「多くの分野で金融面のもろさは高まり続けている」と警鐘を鳴らしている。
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