「築古」でも億ション 在庫減り続ける中古物件

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC110IE0R11C21A0000000

 

東日本不動産流通機構によると、9月の首都圏の中古マンションの在庫件数は前年同月比15.5%減の3万4742件。

中古マンション情報のハウスマート(東京・中央)社長の針山昌幸は「一部の売り主が価格上昇を見て売り渋っている」と指摘する。

10年前に比べて東京・千代田などの中古物件では3.3平方メートルあたりの単価が4割上昇する。

都内のタワーマンション在住の40代男性は「相場の上昇で既に数百万円の利益が出ている。売り時を探っている」と話す。

需要と供給のバランスが崩れている中、中古物件の物色の矛先は築年数が古い「築古」物件にも向かっている。

大京穴吹不動産は10月、東京・麻布に築古物件を買い取り、改装して「億ション」として販売する店を設けた。

築古物件は住宅ローンを利用しにくいなど購入者側には資金調達面で制約もある。

それでも店長の工藤純は「現在の物件に比べて広いなどの特徴があり、築古でも売れる」と話し、販売に自信を見せる。