中国の不動産開発・恒大、債務不履行なら世界に波及

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM281L50Y1A920C2000000

 

多くの金融アナリストは、中国が恒大集団を全面的に経営破綻させて、新たな債務危機のリスクを負うことはないとみている。

 

習近平(シー・ジンピン)国家主席は、毛沢東時代を思わせる社会主義に回帰しようとしている。

 

そのなかで、習政権は、IT長者の巨大な富と権力や、不動産投機の横行や債務拡大など、資本主義が行き過ぎた部分の取り締まりに乗り出している。

 

問題は、世界経済の成長エンジンの役割を果たす中国に異変があれば、その影響はもはや中国内だけにとどまらないことだ。

米国や日本などの先進国同様に、中国も公的な支援と刺激を常に必要とする金融システムを作り上げた。

企業が経営難に陥ればその規模に関わらず公的支援を実施する。

中国ではこの傾向がとりわけ顕著で、近年のデフォルト率は世界平均を大幅に下回っている。

だが習氏がこれまでのやり方と決別して、債務を取り締まり、デフォルト件数の増加を容認すれば、世界の金融システムの混乱の引き金を引く可能性がある。