外国人消えた繁華街「明洞」 韓国

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75768490V10C21A9EAC000

 

地下鉄明洞駅の6番出口そばに立つ11階建ての商業ビル。

 

このビルの1階から4階に入居していたのが「ユニクロ明洞中央店」だった。

 

韓国最大の売り場面積4000平方メートル規模の旗艦店で、2011年の開店時には1日で20億ウォン(約1億9000万円)を売り上げていた。

 

ユニクロの赤いロゴは白い外壁から取り外され、その部分はコンクリートがむき出しのままだ。

 

駅前一等地にもかかわらず、閉店から7カ月が経過した今も後継店舗は決まっていないようだ。

 

政府系の韓国不動産院の統計によると、21年4~6月の明洞地区の空室率は、大型店(3階以上または床面積330平方メートル以上の物件)で37.3%、中小型店は43.3%だった。

 

1年前はともに1桁台だった空室率が急激に上昇した。

 

賃貸契約は1~2年が多いため、今後も契約満了をもって退去する店が続出する可能性もある。

 

金融緩和を背景とした韓国の不動産価格の高騰も店側にとっては打撃となる。

 

高い空室率にもかかわらず、4~6月の1平方メートルあたりの月額賃料は20万8千ウォン。

 

前年同期比で28%下落したものの、江南(カンナム)など市内の人気繁華街の2倍で、韓国最高水準のままだ。