
「働いても豊かになれない⁉︎」
「あなたは金持ちになるか、貧乏になるか⁉︎」
その答えがわかるとなれば、見ないわけにはいかない。
原作者であるトマ・ピケティは「資本収益率 > 経済成長率」
という不等式が社会の本質を端的にを表していることを証明した。
経済成長が期待できない中、資産(資本)がどれだけ利益につながったかを表す資本収益率が常に経済成長率(一国の経済規模が一定期間に変化した率)を上回ると言う訳だ
「主体を個人と国に当てはめれば、えっ、そんなの当たり前でしょ?」と思うがこれがなんと18世紀の産業革命以降300年も続いているそうだ。
確かに、日本(東京)で見ても土地の所有が認められたのは、明治維新以降の1873年地租改正だが、原野だった土地は当時、二束三文だったと思う。
それが都市化や開発によって、価格が100倍になるどころか1000倍以上になったことは想像できる。
一方、一国の経済成長率が1000倍以上になることはなかなか想像できない。笑
アパートという資本を所有すれば、家賃収入が入る。アパートの価格も値上がりする。資産・収入が増えれば、さらにアパートを購入できる。
18世紀の産業革命では、機械化することにより大量生産して、早く売ることができる。売れたお金でさらに工場を建設して再投資できる。
そして、お金、不動産などを持っている資本家に富が集中し、ますます豊かになる。資本を持たない人との格差は広がり、やがて革命や暴動・戦争へつながっていく。
この一連の流れを歴史的イベントを通じて、さらに映画・アニメを引用し、わかりやすく解説しているのがこの映画だ。
ピケティは、「資本主義の未来が格差と低社会移動だと言う。
問題は、財産の集中と社会権力の集中です。この格差増大を避けるために
累進資本課税が必要」と説く。
映画版はとてもシンプルでわかりやすい。世界史の勉強にもなる。
紹介されている映画でも見たいものがあった。
原作だと700ページ超えるので
もっと複雑難解でわかりにくいんだろうなと想像がつく。
不動産や株式など投資に興味を持っている人、現状にモヤモヤし行動して変わりたい人にはオススメしたい。
資本主義の本質が改めて理解でき、行動のきっかけになるかと。
有料ではあるが、見る価値はあると思う。
【紹介された歴史的イベントなど】
フランス革命
産業革命
植民地支配
第一次世界大戦
世界恐慌
ニューディール政策
ヒトラーによるファシズム台頭
第二次世界大戦
アメリカ公民権運動
オイルショック
ベルリンの壁崩壊
リーマンショック
GAFAのタックスヘイブン
【引用された映画など】
「嵐の三色旗」ジャック・コンウェイ監督
「プライドと偏見」ジョー・ライト監督
「レ・ミゼラブル」トム・フーバー監督
「UTU」ジョフ・マーヒー監督
「怒りの葡萄」スタインベック監督
「ウォール街」オリバー・ストーン監督
「ファミリーガイ/くじ騒動」
「語られぬ強盗」トム・グリーン監督
「エリジウム」ニール・ブロムカンプ監督
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